退役後の兵器
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/02 07:08 UTC 版)
第一線から退いた兵器は、様々な余生を送ることになる。 状態の良いものはモスボール化され、有事の際に前線で兵器や物資が不足した際に再利用される。また、他国への輸出商品となる場合もある。太平洋戦争終結後、海上自衛隊にアメリカ海軍から供与された、のちにあさひ型護衛艦と呼ばれる事になるアミック(USS Amick, DE-168)とアザートン(USS Atherton, DE-169)は、元々大戦終結後に予備艦となっていたものであったし、中華民国では自国のF-104の維持のため、航空自衛隊やドイツ空軍などで退役したF-104を導入し、機体数維持や部品取りに用いた。 これらに加え、博物館などで余生を送る場合もある。しかし、アメリカ海軍のF-14艦上戦闘機などの様に、退役した兵器が他国では現役で運用されている場合は、完全な形で展示されない事もある。 上記の二つは保管や維持にコストが掛るため、不必要となった兵器は最終的に解体・スクラップとなる。ただし、兵器はその運用・設計思想から頑丈にできているため、解体自体にも多くのコストを必要とする。 ベルリンの壁崩壊によるドイツ再統一に伴い、ドイツ連邦軍は東ドイツの東側の兵器を多数保有するに至った。MiG-29などの一部の兵器はドイツ連邦空軍で引き続き運用 されるかインドネシアなど他国へ売却されたが、西側との規格の違いや運用コストの高さなどから多くの兵器が解体された。
※この「退役後の兵器」の解説は、「兵器」の解説の一部です。
「退役後の兵器」を含む「兵器」の記事については、「兵器」の概要を参照ください。
- 退役後の兵器のページへのリンク