軸流タービン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/10/12 05:25 UTC 版)
軸流タービン(英語:Axial turbine)は、タービンの一形式。
概要
軸流タービンではガスが軸平行方向に流入してブレードと衝突してガスの持つエネルギーを回転体に伝える[1]。
ガスタービンに適用した場合、カンニュラ燃焼室と相性が良く、単段での膨張比はラジアルタービンと比較して低いので単段での効率は劣るものの、多段化が可能なため、高出力の発電用ガスタービンやターボジェット、ターボファン、ターボシャフトで採用される。
長所
- 単段あたりのガスの膨張比はラジアルタービンの方が大きくできるが多段化が可能なので効率を高められる[1]
- 大型化や高圧と低圧の圧縮機を同軸上で駆動する構造に適する
- タービンブレードを個別に製造しているので侵食した部品の部分的な交換が可能
短所
- 部品点数が多く、バランスの調整など、手間がかかる
- ガスタービンの場合、熱膨張で亀裂が入る可能性があるため、一体鋳造が困難なので製造費用がかかる
用途
関連項目
出典
- ^ a b “ラジアルタービンを用いた省エネ化技術” (PDF). 2017年2月12日閲覧。
文献
- 谷田好通、長島利夫『ガスタービンエンジン』朝倉書店、2000年10月20日。ISBN 978-4-254-23097-0 。
- ターボ機械協会 編『ターボ機械入門編新改訂版』日本工業出版、2005年。 ISBN 9784819017114。
- ターボ機械協会 編『蒸気タービン』日本工業出版、2013年10月1日。 ISBN 9784819025126。
- 『ジェットエンジンに取り憑かれた男』講談社、1989年7月。 ISBN 978-4-06-204461-5。
- 石澤和彦、「航空用ガスタービンエンジンの変遷と将来展望」 『ターボ機械』 1997年 25巻 1号 p.48-56, doi:10.11458/tsj1973.25.48
- 斎藤正泰, 宮下和也、「ターボチャージャの高速化」 『ターボ機械』 1988年 16巻 3号 p.177-182, doi:10.11458/tsj1973.16.177
軸流タービン(Axial Flow Turbine)
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「ジェットエンジン」の記事における「軸流タービン(Axial Flow Turbine)」の解説
軸流タービンは回転軸と平行方向にガス流路をもつタービンである。構造的・外観的にも軸流圧縮機によく似ており、回転部分のタービン・ロータ(Turbine Rotor)とエンジン側に固定された静止部分のタービン・ステータ(Turbine Stator)に大別される。タービン・ロータは、タービン動翼(Turbine Blade)を円盤状のタービン・ディスク(Turbine Disk)の円周に取り付けたブレード・アンド・ディスク(Blade and Disk)を構成しており、それをさらに圧縮機よりは少ない数段程度に軸方向に重ねて一体化させたものである。最近のタービン動翼は、先端断面をT字型にさせたシュラウド付きのものが多く採用されている。これはブレードのフラッター防止とガス漏れの抑制を狙って開発されたものである。
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軸流タービンと同じ種類の言葉
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