軍管区の設置
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/21 06:13 UTC 版)
軍管区以前に長く日本陸軍の管区の最上位にあったのは師管で、師団長と師団司令部がこれを管轄した。師管は地域防衛に師団が責任を持つ担当区域であり、徴兵などの地域行政のための区分でもあった。 軍管区の前身は、1937年(昭和12年)から防衛司令官が担任することとされた防空管区である。防衛司令部は、防空については複数の師管を含めた範囲を管轄するが、防衛一般について師団に対する指揮権を持たなかった。1940年(昭和15年)8月1日にこれを強化して軍司令部に改組したとき、対応する管区として、軍管区が置かれた。軍管区は従来の師管の上に置いたもので、この改定で、陸軍管区は軍管区 - 師管 - 連隊区の3階層になった。 防衛司令部からの権限強化で重要なのは、新しく加わった動員業務である。もと、師管は管轄師団の兵員の供給源で、補助的に外地の部隊や各種官衙にも人員を出していた。ところが、この頃進めていた師団の連隊数を4から3に減らす改編(三単位化)で、各師団で余った1個連隊を集めて独立歩兵団を新設することにした。その兵員は、必然的に複数師管にまたがることになる。そこで、複数師管にまたがる業務を処理する司令部が必要になったのである、。
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