足鍵盤
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 09:00 UTC 版)
多くのオルガンは手鍵盤に加え足鍵盤(ペダル鍵盤、独: Pedal、仏: pédale、英: pedal、伊: pedale)を備える。足鍵盤のための独立したパイプ群を持たないプルダウン型のものもある。足鍵盤の鍵数や形状は、歴史的には多様である。形状にはボタンやピストンのようなものもある。 平面配置平行型 鍵が平行に並んでいるもの。広い音域にまたがって動くような楽句がある場合には、鍵が同じ間隔で並べられているため、横方向に演奏しながら移動しやすいという特長がある。ただし、低音域、高音域は遠く、奏者は腰を安定させたままで全音域を難なく演奏するには訓練が必要となる。 扇型・放射状 鍵が放射状に並んでおり、黒鍵側が円弧を描くように設計されている。広い音域にまたがって動くような楽句がある場合には、鍵が同じ間隔で並べられていないため、横方向に演奏しながら移動しにくいという欠点がある。ただし、低音域、高音域は、より後ろ側の鍵ほど束ねられる傾向があるため、そのような場合には、奏者は後ろの方を奏することによって腰の不安定さを軽減することができるという特長がある。しかし、足の後ろをもう片方の足が通過して奏する場合や、足と足とが接近して重音を奏する場合などには、後ろ側の鍵同士の間隔が狭いために弾きづらくなるという欠点がある。 立体配置水平型 鍵が水平に並んでいるもの。広い音域にまたがって動くような楽句がある場合には、鍵同士が同じ高さにあるため、横方向に演奏しながら移動しやすいという特長がある。低音域、高音域は遠く、奏者は腰を安定させたままで全音域を難なく演奏するには訓練が必要となる。 凹面状 中央の鍵が窪んだ形となっているもの。広い音域にまたがって動くような楽句がある場合には、鍵同士が異なった高さにあるため、横方向に演奏しながら移動しにくいという欠点がある。その代わり、低音域・高音域はせり上がって奏者により近くなっているため、奏者にとって負担が少ないという特長がある。 その他の形状ボタン式足鍵盤 鍵盤とは呼べないようなボタンが並ぶ。補助的に低音を奏するような様式のオルガンに見られる。 爪先ペダル鍵盤 鍵盤とは呼べないようなペダルが並ぶ。補助的に低音を奏するような様式のオルガンに見られる。 箱型足鍵盤(フランス式) 現在の足鍵盤とは違い、細い板状の足鍵盤が並んでいる。 傾斜型足鍵盤(イタリア式) 現在の足鍵盤とは違い、黒鍵側が上部に傾斜をつけてせり上がる形態で設置されている。白鍵盤は多少弾きづらく、上体は後ろに反りやすくなるという弱点がある。 現代も見られる多くの足鍵盤では、鍵数30か32で落ち着いている。
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足鍵盤
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/01 06:26 UTC 版)
足で踏んで使用する鍵盤で、主にオルガンで用いられる。オルガンの足鍵盤についてはオルガン#足鍵盤を参照。 クラヴィコード、チェンバロ、ピアノでも足鍵盤を備えるものがある。 オルガンの手鍵盤と足鍵盤 カリヨンのバトン式鍵盤 バトン式鍵盤の演奏例
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