試運転前の不具合
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/01 23:03 UTC 版)
「福島第一原子力発電所2号機の建設」の記事における「試運転前の不具合」の解説
本機は建設工事完了後、1973年1月末で全燃料の装荷を完了させ、3月より試運転を開始、5月から営業運転を始める計画であった。 その直後、原子炉格納容器から蒸気タービンに蒸気を通す系統に設置した蒸気逃し弁が規格に合わない不具合が発見され交換を必要としたこと、核燃料支持金具の再調整が必要となったことで、営業運転開始は夏を越し、9月までずれ込むとも報じられた。この不具合による運転開始遅延の影響は毎月12-13億円、4ヶ月で約50億円程度となると見込まれたため、逃がし弁を担当したGEのペナルティー問題に発展する可能性が取り沙汰された。この問題は秋になっても解消せず、その一方で、1974年の夏期は電力需要の増加の他、光化学スモッグ規制の強化で湾内火力の運転が抑制されると見込まれたため、本機も新鋭機として供給力に計上している事情があり、1974年夏の運転開始を予定した。 その後、1,2号機共同の放射性廃液漏洩トラブルもあり、工程は遅れていたが1973年11月14日17時半過ぎより核加熱試験に着手し、出力上昇試験を開始した。初併列は12月上旬が目途であった。
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