証言が与える影響についての憶測
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/15 21:19 UTC 版)
「榎本三恵子」の記事における「証言が与える影響についての憶測」の解説
各マスコミは、この証言が各方面へ与えるであろう影響の大きさを報道した。田中角栄に対しては『田中側の弁護方針は繕い難い破局を迎えた。この日で田中側の敗北は決定的になった』(朝日新聞)、『田中、榎本側のアリバイ主張は壊滅的なダメージを受けたことになり、初公判以来、一貫して否定し続けた五億円受け取りを否定する手立てはもはやないとみられ、残された道は首相の職務権限で争う以外になくなった』(東京新聞)、『身内からの決定的証言により、5億円の受け取りを全面否認し榎本敏夫のアリバイ主張を中心に展開してきた、田中角栄の無罪主張は根底から覆る形勢となった』(読売新聞)、『5億円受領の否定を中心に争ってきた田中弁護団は反証戦略の大転換を図らない限り、一審有罪は免れない重大事態に立たされた』(毎日新聞)と完全に有罪へ傾いていくとの指摘がなされた。政局に関しては、自民党はこれまで田中元首相無罪論、有罪論の双方を前提にして今後の政局の道筋を立ててきたが、これによって田中有罪論を前提としたものに再構築するという方向に舵取りをしていくと予測された。特に各派閥の力関係が変わることが指摘された。当時、田中角栄は自民党史上空前の大派閥に膨張しており、本人も公的な会合に徐々に出席しだすなど復権の機運が高まっていた時期だけに、田中派を後ろ盾としていた鈴木政権や他の派閥に衝撃を与え、内閣改造や次の年の自由民主党総裁選挙に影響を与えるのは必至と報道された。
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