計測と表示
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/11 06:43 UTC 版)
試合ごとの空費時間は「主審の判断と裁量」に基づき計測されるため、試合終了の笛がいつ吹かれるかは主審の手元の時計にかかっている。また計測された時間が経過した瞬間に試合が必ず終わるわけではなく、あと数秒残っていても、状況次第では終了の笛が吹かれることもある。当然ロスタイム中にさらなる空費時間が発生すると、その分だけさらに時間が延びることもある。そのため、特にサッカーの場合において、ロスタイムは絶対的なものではない。 慣例として、一方のチームが相手ゴール前でチャンスを迎えている場合などには、厳密なロスタイムが終了していても、しばらくはプレーを続行させることが多い。そうした場合、攻撃側がシュートを外す、守備側がボールを蹴り出すなどして、プレーが途切れたり(リードしている)相手チームにボールが渡った時点(プレーが切れた時点)で、その直後にロスタイムを打ち切ることが多い。また特殊な例として、チーム間に力の差があり、スコアが大きく開いている場合などでは、ロスタイムをほぼ取らずにゲームを終了させることもある。 2人の副審たちも時計を持っており、主審に意見を求められた場合は、どれだけの時間が空費されたか、セカンドオピニオンを聞くことがある。 ロスタイムでの得点は劇的な要素であり、ドーハの悲劇、リヤドの悲劇などこれによる数多くのエピソードが生み出されているが、負けた側にとっては主審のロスタイム計測への疑念が募ることになる。このため、大きな試合では「第4の審判」がロスタイムを表示することがある。 主審には、ロスタイムを計測する時計と試合中止めない時計の2個の時計を持つことが推奨されているが、止めない時計がハーフタイムに近づくと、主審は第4の審判にロスタイムの分数を伝え、第4の審判はタッチライン際で選手や観客に残り時間を掲示する。また、試合によっては電光掲示がなされたり、アナウンスが流されることもある。
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