親書(しんしょ)
外交手段の一つとして、首相や大統領など国家元首が差出人となり、相手国の国家元首まで届けられる文書だ。政府特使が相手国に出向き、基本的には、本人に直接手渡す。
漁業実習船「えひめ丸」が米原潜に衝突されて沈没した事故で、ブッシュ大統領はファロン海軍大将を特使として来日させ、先月27日、森首相に事故に対する謝罪を記した親書を手渡した。
また、アメリカと北朝鮮の間で1994年にまとまった米朝核合意では、当時のクリントン政権は親書を公開して交渉を進めていたという経緯もある。内容を公開することで、同時に国際社会へ向けたメッセージとすることが狙いだったようだ。
また、親書という手紙のやり取りだけでなく、最近では首脳間を直接電話で結ぶホットラインの設置も行われている。日本は、アメリカ、ロシア、中国などとの間でホットラインを結んでいる。
親書などの外交手段を効果的に利用して、首脳間の信頼関係を確立させ、そして国際社会での友好関係を目指したいものだ。
(2001.03.06更新)
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