視聴者がPR「インベーダー作戦」と2WAYコミュニケーション
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/21 04:25 UTC 版)
「エンドレスナイト」の記事における「視聴者がPR「インベーダー作戦」と2WAYコミュニケーション」の解説
3時間以上に及ぶ放送時間、当時としてはかなりの話題性をもったエンドレスナイトであったが、それでも深夜の番組ということで、より深い浸透を図らねばならなかった。その一つとして、ラジオ的なツーウェイコミュニケーションの展開であった。まず、そのきっかけ作りとして、パーソナリティーのばんば・兵藤らは視聴者に向かって、ラジオ番組のように「君」「あなた」と呼びかけるように心がけた。 つまりテレビでは、不特定多数の視聴者に対し「ご覧の皆さん」と呼びかけるのが暗黙の了解であったが、ラジオパーソナリティーとしての経験も踏まえたばんばと兵藤は「君、あなた」と呼びかける事で、視聴者との距離を縮めた。これは「『皆さん』の中では漏れてしまう人はいるが、『君』『あなた』の中に、漏れる人はいない」という上沼の考えでもあった。そんなコミュニケーションを深めていった中から生まれた企画が「インベーダー作戦」なるコーナーであった。 本来、番組のPRは放送局が率先して行うものだが、番組では並行して視聴者に「エンドレスナイトを広めて下さい!」とお願いするようになる。その代わりに自身のPR活動を番組に報告する葉書が紹介されたら、希望の番組のグッズが贈られるという仕組みにし、視聴者との一体感をより強めていった。 その結果、視聴者からは「学級新聞に『エンドレスナイトを見よう』と書きました」と報告をする高校生や、学校の試験問題に「エンドレスナイト」の文字を入れた先生からの葉書、さらにちり紙交換車のアナウンスで「エンドレスナイトを見ましょう!」と叫んだ職員からの便りなど、さまざまな「作戦報告」が寄せられた。こうしたゲリラ的展開が功を奏し、番組は若年層のみならず、さまざまな層に浸透していった。 このゲリラ的なPR展開は、視聴者だけでなく出演者も自ら行う事が多く、毎年夏に放送されるフジテレビ系列の24時間テレビ「1億人のテレビ夢列島」では、梅田淳アナウンサーがエンドレスナイトのブルゾンを着用しての出演を果たす、ばんばが「笑っていいとも!」の「テレフォンショッキング」にゲスト出演した際は、同じく番組グッズのタオルを掲げて登場するなど、全国ネットの番組でエンドレスナイトの名をアピールした。また、大阪を舞台にしたハリウッド映画「ブラック・レイン」(リドリー・スコット監督/1989年公開)には「エンドレスナイト」と書かれ、さらに両サイドには、フジサンケイグループの「目玉マーク」を正面につけたダンプカーが登場するなど、様々な局面で番組の存在を知らしめた。 また、現在活躍する関西の芸能人の中にも、番組に参加した経験をもつ者も多く、ますだおかだの増田英彦が当時番組に投稿していた他、辻本茂雄も視聴者参加のドラマコーナーに出演した事もある。
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