西洋剣術における鍔迫り合いとは? わかりやすく解説

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西洋剣術における鍔迫り合い

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2013/07/22 13:14 UTC 版)

鍔迫り合い」の記事における「西洋剣術における鍔迫り合い」の解説

西洋両手剣術では剣と剣が接触した状態(バインド)から相手出方を見つつ、自分有利な状況へ剣を動かす。このとき、剣の先端は「弱い」部位であり鍔もとは強い部位である。バインドしても剣先小さくかわし、剣先相手中心向いていればすぐに突ける状態なので有利となる。また、「強い」鍔もとであれば相手の剣をコントロールすることが出来る。お互い鍔元まで押し込んだ状態、これが鍔迫り合いとなる。金属の剣はとてもよく滑るのでバインドから鍔迫り合いまでは一瞬である。しかし剣道のようにそのまま押し合い続けることはありえない。 なぜなら柔道同じく相手強く押せば体を斜めに軸をはずし、側面回れ簡単にいなすことができる。また、鍔もとには当然相手の腕、手が手に届く位置にあるので、即座に相手の腕、手をとらえ関節決めたり投げ飛ばすことができる。相手の剣のポンメル掴んでひねれば簡単にディスアームも出来る。剣刃で接触している点を軸に自分ポンメル相手顔面突き上げることも出来る。相手の腕の間に自分ポンメル入れそのまま前に引き倒し反動をつけてキヨンでみぞおちを、あるいは裏刃で相手の顔を突き上げることも出来る。このようにさまざまな攻撃ができるので鍔元まで相手の剣が重なったもたもたする暇は無い。相手の力と方向感じ一瞬決断し行動できなければ切られなくても剣を奪われる投げ飛ばされるだろう。 鍔迫り合いになった場合十字型のキヨンは相手の剣をしっかりと受け止め絡め取ることができる。しかし、親指はやはり危険なためフィンガーリングという防御ガードがつくようになる。またリカッソ部分に段をつけたものは、剣に沿って滑ってきた相手の剣をキヨンではなくこの部分受け止めるので指を危険にさらすことはない。 特殊なのは突き鍔迫り合いである。実際に鍔元ではなくバインドしたポイントは剣の半分より先になるが、相手の剣を排除し自分優位な位置に剣を置こうとするので、腕を伸ばし切っ先相手向けたまま剣が重なった状態でぐるぐるとらせん状に剣を回さざるを得ない状況発生する。この状況デス・スパイラルと呼ぶ。ドイツ剣術には「バインドしたとき先に剣をはずしたほうが死ぬ」といわれている。これはバインドし、相手切ろうバインドから剣をはずせば間髪射れず、相手突き入れるからだ。 シングル・レピアにおいて鍔迫り合いはむしろ両手剣よりも多い。これは片手半身から突き主体となるため、お互い同時に攻撃した場合両者の距離は瞬時に縮まり、また、腕を引くよりもバインドしたまま腕を伸ばし防御するためすぐに鍔元まで相手の剣が来てしまうのであるロングソードにおいては意図的な鍔もとバインドだがレピアでは偶発的に発生する場合が多い。従って、次のステップはパリーング・ダガーがなければお互い腕のつかみ合いとなってしまう。

※この「西洋剣術における鍔迫り合い」の解説は、「鍔迫り合い」の解説の一部です。
「西洋剣術における鍔迫り合い」を含む「鍔迫り合い」の記事については、「鍔迫り合い」の概要を参照ください。

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