複数の放送波によるステレオ放送(立体放送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 09:55 UTC 版)
「ラジオ」の記事における「複数の放送波によるステレオ放送(立体放送)」の解説
1950年代、NHKラジオ第1放送・第2放送や民放各社などが、2つの放送波を使ったステレオ放送(当時は立体放送と呼ばれた)を行った。NHKの例でいえば第1放送が左側の音声、第2放送は右側の音声をそれぞれ放送し、2つのラジオを並べて置いたり、2台分のチューナーを搭載したレシーバーを使ってステレオ音声を受信するものだった。テレビ放送が開始されると、ラジオとテレビを併用した立体放送も実施された。番組の冒頭では「左のラジオを○○放送に、右のラジオを○○放送に合わせ、私の声が中央から聞こえるように、受信機の音量を調節して下さい」といったアナウンスと、受信機の調整のための音楽が流された。 この方式では「モノラル放送との互換性がとれず、受信機を2台用意しないと片方のチャンネルしか聞くことができない」「左右の受信機に位相特性、周波数特性、レベル等の特性差があると、正しいステレオイメージが得られない」「NHKを除き、2局が協力しないと実現できない」などの問題が多かった。1963年以降、FMラジオ放送で、これらの問題点を解決したステレオ放送が行われるようになったことで、2つの放送波による立体放送は終了した。
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