行動および習性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/16 01:59 UTC 版)
野生下では臆病で人間から逃げるが、飼育下では人間に懐くこともある。トリニダード島では、猟犬から何時間も逃げ回る、走るのが得意な動物だと認識されている。 アグーチは中南米の森や林地で見られ、種によって異なるものの熱帯雨林やサバンナ、近年では耕作地でも生活している。夜は木の洞や根の間に掘った巣穴に身を隠している。優雅な動きの活発な動物で、バネが強くトロットやギャロップのような走りをする。水辺にもよく現れ、泳ぎも得意である。 摂食時には後肢で立ち、前肢に食物を持って食べる。多いときには100頭程度の一群となって摂食する。食性は主に植物食で、落ちた果実や葉または根を食べるが、時には木に登って未熟な果実を食べることもある。また、食物を持ち帰り、穴に埋めて蓄えることもある。食物が少なくなると、地上で営巣している鳥の卵や海辺に出て貝を食べることもある。サトウキビやバナナのプランテーションに現れてこれらを食害することもあり、害獣として扱われることもある。アグーチは、強く鋭い歯を使って、非常に固いブラジルナッツの果皮を開けることができるが、同じ芸当ができるのは、他にコンゴウインコなどわずかな種しかいないと考えられている。なお、ブラジルナッツはアグーチが果皮を開けて持ち去った果実を穴に埋めて蓄える行動を種子の拡散に利用している。ブラジル南部では、主にパラナマツ (Araucaria angustifolia) の実を食べている。
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