菅野湿原
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/21 15:14 UTC 版)
菅野湿原は扇ノ山の北西山麓にあるミズゴケ中心の湿原で、天然記念物に指定されている。南と北には千代川の支流による浸食谷があるが、菅野湿原のあたりは標高400m前後の台地となって侵食に取り残されている。湿原はその台地の中央付近の窪地状の一帯にある。 湿原の地層は厚さ5m超の泥炭層と大山火山灰層が積み重なっていて、5mの泥炭層に含まれる花粉の分析から、このあたりの過去1万年間の気候変動を知る手がかりになる。 地層の深さ おおよその年代 代表的な花粉 推定される気候等 0-1m 1500年前 マツ、イネ科、ソバ 気候が大きく変わり、ヒトの生活利用の影響がある 1-2.5m 4000年前 ブナ、ミズナラ、スギ 涼しくなり、植物が増える 2.5-3m 不明 花粉がほとんどみられない時代 植生不明 3-5m 9000-8000年前 ツガ、ミズメ やや暖かくなり、後氷期へ移行 5m- 12000-10000年前 ブナ、ミズナラ、スギ 現在よりも400-500mほど森林帯が低い
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