苗村藩
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/06 13:37 UTC 版)
彦坂 数馬(ひこさか かずま) 松吉の父。美濃国苗村藩藩士。藩の情勢を巡って、同僚の建部源ェ門と対立し、彼を挑発して斬り合いとなり、殺害した。そのため、息子鶴乃輔(松吉)を連れて出奔したが、源ェ門の息子玄武に斬られた。和助の差し出した銀2貫によってとどめを刺されることは免れ、和助の機転で「旅人が辻斬りにあった」ことにされ医者にかかったが、間もなく息を引き取った。 建部 玄武(たてべ げんぶ) 年の頃、22、3歳の若武者。美濃国苗村藩藩士建部源ェ門の一子。彦坂数馬を父の敵と狙い、斬り付けた。とどめを刺そうとしたが、正式に仇討ち許可を取っていなかったことを見透かした和助の仲裁で、銀2貫と引き替えで見逃した。 藩が取りつぶしとなり、多くの藩士が路頭に迷いかけたとき、銀2貫を差し出し、それを元手にして新田開発をしようと提案した。 松吉が母親の墓参のために帰省した、その前日に亡くなった。 老人 元苗村藩士。松吉が、父に連れられて出奔して以来初めて苗村を訪れた際、玄武が銀2貫を差し出して村を救ったことを教えてくれた。そして、巾着に入れた特産の小豆を土産にくれた。松吉は、その小豆から真帆が作った餡を使って、練り羊羹の実用化に成功する。
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