色素性乾皮症の描写について
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/06 07:16 UTC 版)
「タイヨウのうた」の記事における「色素性乾皮症の描写について」の解説
この物語の設定の核をなすといってもいい、主人公の冒されている「色素性乾皮症(Xeroderma Pigmentosum : 略“XP”)」について、作中では「夜しか活動出来ない病気」であり「日の光に当たれない病」という趣旨の描写だけが強調されているといえる。 しかしこの病は、分類されている一部の群を除き、上記の描写の元となる皮膚疾患に加え、若年発症であれば聴力障害や知能障害と言った日常生活すら困難になる神経障害などが確認されている。また、成年近くなると、摂食障害を起こす例もあり、気管切開や経管栄養補充の必要なほど深刻な状態にもなり得る。作中でもこれらの症状についてある程度は述べられているものの、紫外線に対する抵抗力が極端に弱い事が最大の症状ではない。 このような表現について、色素性乾皮症患者の家族によるが全国色素性乾皮症連絡会(公式サイト)は、映画、ドラマ、両公式サイト内に「主人公の設定に実際と異なる表現もあるが、映画を機会にXP(色素性乾皮症)に関心を持ってもらえることを強く願う」という旨のコメント(ドラマ版コメント)を発表している。またドラマでは、次回予告前に後述するような注意書きが表示されていた。 なお、この病は「小児慢性特定疾患治療研究事業」の対象疾患に指定されており、、2007年3月12日には「難治性疾患克服研究事業」の対象疾患に指定された。だが、2008年2月の時点では「特定疾患治療研究事業」の対象疾患には指定されておらず、医療費公費負担助成を受けることはできない。「難治性疾患克服研究事業」への指定には、事業を所管する厚生労働省への約60万人分の署名提出も少なからず影響を与えており、一部ではこの物語が署名を促進させたとも言われている。
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