色素特性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/02/09 06:32 UTC 版)
DAPIはDNA二重螺旋の小さい溝、特にAT(アデニン・チミン)に富んだ領域に優先的に結合する。蛍光顕微鏡観察において、DAPIは紫外光(UV)によって励起することができる。二本鎖DNAに結合したDAPIは、励起光の波長 358nm に吸収極大を持ち、放出される蛍光は 461nm が極大である。DAPIの蛍光の波長域は広く、色としては青~水色に見える。なおDAPIはRNAにも結合するが、その場合の蛍光波長は 500nm 前後であり、蛍光強度は小さい。従って、RNA結合由来の蛍光は適切なダイクロイックミラーで除外することができる。また高濃度のDAPIは細胞内のポリリン酸を染色することができ、この場合の蛍光は526nmで黄色に見える。また、微小管に結合して蛍光強度が増大することから、濁度測定より高感度なチューブリンの重合試験の蛍光指示薬として用いられることがある。
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