航法信号
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/21 16:13 UTC 版)
衛星側から利用者側への情報の流れは、一般的には一方向の電波によるダウンリンクで実現されている。航法信号は、衛星メッセージとコードの2つを重ねて多重化したデジタルデータで搬送波を変調して生成される。このデジタルデータは衛星時刻と高度に同期している。 衛星メッセージ(データ層) 送信時刻や衛星軌道情報などが含まれる。 コード(コード層) 周期的に変調されたコードを受信側が航法信号から分別することによって、伝播時間の測定が行われる。 搬送波(物理層) 搬送波はC, S, Lのバンドが使用される。Cバンドがアップリンクに使用され、SバンドとLバンドが利用者への航法信号の搬送波に使用されているが、将来、Cバンドを航法信号への使用することも考えられている。 衛星メッセージはコードを排他的論理和 (Exclusive-Or) によって変調することで両者は多重化される。この多重化されたコードを元に搬送波がスペクトル拡散による変調を受けて送信すべき航法信号が生成される。 PRNによるコード生成 一般にはコードは擬似ランダム雑音 (Pseudo Random Noise; PRN) を使って生成される。擬似ランダム系列の信号は、開始位置の時刻を定めておけば、復調時にその生成時刻を知ることができる。
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