自然数の無限和とは? わかりやすく解説

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1+2+3+4+…

(自然数の無限和 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/21 09:50 UTC 版)

級数 1 + 2 + 3 + 4 + … の部分和の最初の四項。放物線はその平滑化漸近線であり、実はその y-切片の値が 1/12 に等しい

自然数すべての総和 1 + 2 + 3 + 4 + … は、その n-次の部分和

三角数の最初の六項

級数 1 + 2 + 3 + 4 + 5 + … の部分和は順に 1, 3, 6, 10, 15, … と続き、第 n 部分和は簡単な公式

ラマヌジャンの最初のノート。級数に対する「定数」を書いた一節。

ラマヌジャンは彼のノートブックの8章において "1 + 2 + 3 + 4 + … = −1/12" の導出を二種類の方法で与えている[8][9][10]。厳密さをさておいて簡単に述べれば以下のようなことになる。

考察の第一の鍵は、正項級数 1 + 2 + 3 + 4 + …交項級数 1 − 2 + 3 − 4 + … にきわめてよく似ていることである。後者の級数もまた発散するのであるが、扱いは極めて容易で、これに値を割り当てる古典的な総和法がいくつか存在し、それは18世紀にはすでに発見されていた[11]

さて級数 1 + 2 + 3 + 4 + … を級数 1 − 2 + 3 − 4 + … に変形するのに、第二項から 4 を引き、第四項から 8 を引き、第六項から 12 を引き……、という具合にやって行けば、引かれる総量は 4 + 8 + 12 + 16 + … でこれはもとの級数の 4 倍である。これを少し代数学的に書いてみよう。この級数の「和」となるべきものがあるとしてそれを c = 1 + 2 + 3 + 4 + … と呼ぶことにすると、これを 4 倍してもとの式から引けば

リーマンゼータ ζ(s) のグラフ。s > 1 で級数は収束し ζ(s) > 1 であることがわかる。極 s = 1 の周りでの解析接続によって負の領域まで延長すれば ζ(−1) = −1/12 などの場合も含まれる。

ゼータ関数正規化 (zeta function regularization) において、級数

級数 1 + 2 + 3 + 4 + …
平滑化したもの
平滑化の漸近的挙動。この抛物線の y-切片は −1/12 である[12]

テレンス・タオは級数の平滑化によって 1/12 が得られることを指摘している。平滑化はゼータ関数正規化(複素解析を背景とする)とラマヌジャン総和法(オイラー=マクローリンの公式の便法)とを概念的に橋渡しするものである。これは、保守的な級数変化法を直接操作する代わりに、実解析の方法論を用いるのである。

この考えは、素性の悪い (ill-behaved) 離散的級数

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整数列
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数列の加速法
カテゴリ:級数カテゴリ:数列



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