自動改札ゲート
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/08 08:13 UTC 版)
鉄道駅における自動改札ゲートには、ターンスタイル型、リトラクタブル型、フラップドア型の3種類がある。 ターンスタイル型 ターンスタイルのゲートは円錐状または円盤状の台座に金属棒を取りつけた形状で、これが少しずつ回転することで1人ずつ通過できるようにしているものが一般的である。ただし、ターンスタイル式の改札は通常ゲートが閉じた状態のノーマルクローズ型であり処理能力は遅い(新機種でも処理能力は毎分30人程度でリトラクタブル型やフラップドア型に比べると遅い)。 リトラクタブル型 処理能力はターンスタイル型とフラップドア型の中間の毎分40人程度である。リトラクタブル型はフラップドア型などに比べて阻止力が高いが、利用者がゲートに挟まれる可能性があるという難点がある。 フラップドア型 乗車券類を投入せず通過しようとしたり、精算が必要な乗車券や無効な乗車券、細長い切符(青春18きっぷなどの企画乗車券)、領収書、紙切れ、入場記録のない乗車券などを投入したり、入場記録のないICカードをタッチしたりすると、警告チャイム音または音声とともに扉が閉まるようになっている。この改札機に設けられた小さな扉をフラップドアという。処理能力はターンスタイル型やリトラクタブル型よりも高く毎分60人程度である。フラップドア型はターンスタイル型やリトラクタブル型に比べてゲートの阻止力は低いものの、妊婦・子ども・老齢者など利用者に対する安全性はターンスタイル型やリトラクタブル型に比べて高い。 多くの自動改札機の通路の幅は55cmであり、路線バスの運賃箱の横の通路よりは広い。横に荷物を持ったままや小型の台車が通過できる。 車椅子で問題なく通れる通路の幅は85cm以上であり、すれ違いや方向転換も考慮すれば140cm以上が適正とされる。こういった理由で、一部の駅では通路幅が90cm程度の自動改札機が1台程度設置されているが、それがない場合は自動改札機を通らずに窓口の横のゲートを通り、手作業で改札を受ける。なお、幅広の自動改札機はワイド改札と呼ばれている。 トロリーバッグやスーツケースは、90Lほどの大型サイズのものだと広い辺を正面にするとぎりぎり通れない寸法のものも多いが、狭い辺からであれば通せる。しかし、固定式の2輪キャスターの製品では狭い辺から通す際にキャスターが横向きのままになるため、先述のワイド改札のない駅では引きずるか持ち上げて通さなければならない。空港直結駅では、スーツケースの持ち運びを考慮して、幅が広いタイプの自動改札機を設置することがよくある。
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