肺のCT解剖学とは? わかりやすく解説

肺のCT解剖学

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/02 00:13 UTC 版)

コンピュータ断層撮影」の記事における「肺のCT解剖学」の解説

気管支肺動脈原則として隣接し平行に走行する肺区域、亜区域小葉中心走行する。これに対して肺静脈はこれらの境界走行するCTでは気管支隣接する血管肺動脈であり、肺動脈肺動脈の間にある血管肺静脈である。正常なヒトでは気管支は亜区域までしか追うことはできないのでそこまで有効な方法である。肺の機能動脈肺動脈だが、それ以外栄養血管として気管支動脈存在する気管支動脈下行大動脈から直接分枝するが正常では細いため造影CTでその近位部が確認されるにすぎない。肺はリンパ豊富な組織である。気管支周囲、肺血管周囲小葉間隔壁、胸膜間質分布している。特によく発達しているのが、気管支周囲肺動脈周囲である。基本的には肺末梢から肺門部に向かって流れている。リンパ管そのものCTでは確認できないが、癌性リンパ管炎や鬱血性心不全のようにリンパ浮腫起こすと、気管支壁が肥厚し血管陰影拡大し小葉間隔壁が確認できるうになる肺の構造理解する上で欠かせない概念二次小葉といわれるのである。最も有名なものはMillerによる定義である。二次小葉中央気管支肺動脈小葉間隔壁の中肺静脈走っている。肉眼的にも確認ができる小葉間隔壁に囲まれ多面体である。この概念間質性病変を理解するのに役に立つ二次小葉30個ほどの細集まってできているとされている細CTでは確認できない肺の区域同定するには気管支辿っていくのが分かりやすい原則として区域気管支の番号肺区域番号一致し、大体気管支肺区域中央通過することを念頭におく手術後や偏位のある肺でも亜区域同定できる右上葉 右主気管支はまず、上方右上葉気管支分枝する右上葉気管支上方外側)にB1後方B2前方B3分枝をする。反時計回り番号振られていることに注意が必要である。B1S1肺尖区)の区域気管支であり、B2はS2(後上葉区)、B3S3(前上葉区)の区域気管支である。右主気管支右上葉気管支分枝した後、中間気管支管(左には存在しない)という。 右中葉 中間気管支管は前方右中葉分枝する右中葉外側前方)のB4内側後方)のB5分枝するB4S4外側中葉区)、B5はS5(内側中葉区)の区域気管支である。 右下葉 右中葉分枝した直後後方B6分枝される。次いでB7が前下内方へ、B8が前下外方へB9+10下後方に分枝するB6はS6(上下区)、B7はS7(内側肺底区)、B8S8(前肺底区)、B9+10はS9(外側肺底区)、S10(後肺底区)の区域気管支である。 左上葉 左主気管支から左上葉気管支上方分枝する左上葉気管支は上行する上区と前下方の舌区分枝する。上区上後方のB1+2と前方B3分枝する。舌区前方B4と下外方B5分かれるB1+2はS1+2(肺尖後区)、B3S3(前上葉区)、B4S4上舌区)、B5はS5(下舌区)の区域気管支である。 左下葉 左上葉気管支分枝した直後B6後方分枝する左側にはS7(内側肺底区)は存在しないことが多く、前下方B8後方のB9+10分枝する。B9+10外側のB9と内側B10分枝するB6はS6(上下区)、B8S8(前肺底区)、B9はS9(外側肺底区)、B10はS10(後肺底区)の区域気管支である。

※この「肺のCT解剖学」の解説は、「コンピュータ断層撮影」の解説の一部です。
「肺のCT解剖学」を含む「コンピュータ断層撮影」の記事については、「コンピュータ断層撮影」の概要を参照ください。

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