聖グレゴリウス講話における記述
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/03/03 20:22 UTC 版)
「ストリボーグ」の記事における「聖グレゴリウス講話における記述」の解説
スラヴ神話を今に伝える資料の一つに、4世紀にギリシア語で書かれた『その注釈に見いだされる聖グレゴリオスの説教 最初の異教徒たちが偶像を崇拝し、これに供物を捧げおりたるのみならず、今もこれを行ないたること』(以下『聖グレゴリオス講話』という)を、11世紀頃にスラヴ語に翻訳した『聖グリゴーリイ講話』がある。原典は、4世紀の東ローマ帝国の聖職者、聖グレゴリウスが公現祭を祝う場で語った内容を書き記したもので、周辺地域における異教的風習が論難されている。この講話が数百年後にロシアに伝わって訳された際に、翻訳者達は自分の出身地における古来からの信仰についての解説を書き込んだ。つまり、本文に挿入した異教的風習をも論難する形式をとりつつ、いくつもの写本が制作されていった。こうして残された数バージョンの『聖グリゴーリイ講話』は、いずれも原典の『聖グレゴリウス講話』とかなり異なる内容となった。しかし、まだ教会に関わる人々だけが文字で記録していた時代に異教を論難する目的で書き残した文章が、当時の農民など一般の人々の日常の暮らしや、そこに根付いた信仰の内容をのちに伝えることとなった。すなわち、スラヴ語の『聖グレゴリウス講話』には、ストリボーグ(ストリーボグ)の名前と、キリスト教化 (en) 後も他の神々も含めて古来の信仰を続けていた人々がいた旨が記録されている。 人々は神キリストを信じはじめたが―ストリーボグやダージボグ、ペレプルトを信じる者がいる。ペレプルトのためにくるくる回りながら角の杯で酒を飲むのである―
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