出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/01/27 01:16 UTC 版)
数学において、p-階の線型回帰数列(せんけいかいきすうれつ、英: linear recurrence sequence; 線型循環数列)とは、各項がある可換体 K(典型的には複素数体 C や実数体 R)に値をとる数列であって、体 K の p 個のスカラー a0, a1, …, ap−1 (a0 ≠ 0) が存在して、任意の n ≥ n0 に対して、p-階の線型漸化式
を満たすものの総称である。より一般には、係数
ai は
n の函数とすることもできるが、本項においては基本的に定数係数の場合を扱う。このような数列は、最初の
p 項(初期値あるいは初期条件と呼ばれる)が決まれば、残りの項は
漸化式に従ってすべて一意に決定される。この数列または漸化式(離散
力学系)が
安定であるとは、任意の初期値集合に対して
n を無限大に飛ばした
極限(
定常状態)が存在するときに言う。