維持と費用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/07 01:03 UTC 版)
パンダの飼育にあたっては、中国へと支払われる「借料」に加え、飼料となる竹や飼育員、ならびにパンダの住まいなど様々な面において莫大なコストがかかる。アメリカのパンダ保護基金会長を務めるレベッカ・スナイダーは、地元政府といった公的機関から出る資金は限られているため、動物園自らが個人や企業から調達する必要があると日本のメディア「朝日新聞」の取材に対して答えている。パンダは一般的に生の竹のみを、日に40キログラム消費する。2011年の報告によれば、エディンバラ動物園(英語版)は2頭のパンダのエサ代として、年に7万ポンド(日本円で1080万円程度)費やしていた。この出費のため、エディンバラ動物園は募金の協力を呼びかけるとともに、近隣の園芸家に対して新たに竹の栽培を求めた。新型コロナウイルス感染症が拡大するなか、竹の供給は経費検討のコストを上乗せさせた。たとえばカナダのカルガリー動物園の場合、新型コロナウイルス感染症によって十分な量の新鮮な竹を安定的に入手することが困難なため、パンダ2頭を予定より前倒しして中国に返還し、同地でパンダを出産させることにした。 2019年、コペンハーゲン動物園は、中国から15年の契約で年100万ドルで2頭のパンダを借り、新しくパンダ舎を開設した。個人から資金提供を受けたものではあるものの、パンダ舎自体に1億6000万クローネ(2400万米ドル)が投じられた。
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