精巣と陰嚢
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/02 16:28 UTC 版)
ヒトの精巣は、直径4cmから5cm程度の卵型をしており、下腹部にある陰嚢(いんのう)と呼ばれる皮膚が袋状に垂れ下がった部位の中におさまっている。精巣の隣には精巣上体(副睾丸)があり、精巣で作られた精子はまずここに運ばれる。精巣上体には精索(せいさく)というヒモ状の構造がつながっており、精巣へ出入りする動脈、静脈、神経、および精子が通る精管(せいかん)がその中を通っている。精索は、鼠径部の鼠径管を通って腹の中へとつながる。精巣と精索全体は、陰嚢の中で精巣挙筋という腹筋の一部が変わった筋肉に包まれ、ぶら下がっている。精巣挙筋が収縮すると、精巣は腹部の方へと引き上げられる。平均的に右側に片寄っていることが多い。精巣容量が男性器のタナー段階IIに相当する4ml以上になると思春期が始まり(この段階で思春期に入った事に気づきにくく、身長の伸びのピークを迎えるか陰毛が発生(陰毛のタナー段階II)した時点で思春期に入ったことに気づきやすい)、血中テストステロンが測定可能となる10ng/dl超となる。思春期が始まる年齢は平均して11歳6か月前後である。
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