精巣内精子採取術
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/14 09:06 UTC 版)
手術による根治的な治療が困難な場合においても、精巣内精子採取術 (tesicular sperm extraction,TESE) と顕微受精などによって、妊娠に関しては十分にそれを期待し得る、良好とも言える成績が得られており、精子として発達する前の精子細胞においても、遺伝情報は精子と同じであるとの考えのもと、動物レベルでは成功が見られている。 この場合も特に大規模な手術を要する訳ではなく、多くは穿刺・吸引によって採取が可能である。また、染色体異常によるクラインフェルター症候群の場合にも、採取された精子の9割以上は正常な染色体を持っている。 採取術には 陰嚢から精巣を取り出して組織を回収する精巣精子回収法 (MD-TESE) 陰嚢を切開して行う精巣上体精子吸引術 (MESA) 陰嚢に穿刺しての経皮的精巣上体精子吸引術 (PESA) などの術式がある。陰嚢への穿刺による精液採取は適切な箇所に穿刺し精子を吸引するためには複数回の試行が必要となる場合も見られるため、患者や陰嚢、精巣などに与える負担がかえって増加する場合がある。このため、他のアプローチが好まれる向きも見られる。
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