米坂線雪崩直撃事故とは? わかりやすく解説

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米坂線雪崩直撃事故

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/12/08 15:04 UTC 版)

米坂線雪崩直撃事故
事故から8年後の1948年に空撮された現場の鉄橋
発生日 1940年3月5日
発生時刻 8時45分ごろ
日本
場所 山形県西置賜郡小国本村(現・小国町
座標 北緯38度4分32秒 東経139度42分22秒 / 北緯38.07556度 東経139.70611度 / 38.07556; 139.70611座標: 北緯38度4分32秒 東経139度42分22秒 / 北緯38.07556度 東経139.70611度 / 38.07556; 139.70611
路線 米坂線
運行者 日本国有鉄道
事故種類 脱線転落事故
原因 雪崩による橋梁崩壊
統計
列車数 1
乗客数 130
死者 15
負傷者 30
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現場跡に建つ殉難碑

米坂線雪崩直撃事故(よねさかせんなだれちょくげきじこ)は、1940年昭和15年)3月5日に、山形県西置賜郡小国本村(現・小国町)の米坂線上で発生した鉄道事故である。

解説

1940年3月5日8時45分ごろ、当時米坂線の小国駅 - 越後金丸駅間にあった玉川口駅近くの小国駅側で荒川に架かる第四荒川橋梁が、雪崩の直撃を受けて崩壊した[1]。その直後、8620形蒸気機関車48639号機が牽引する客車3両・貨車2両の米沢坂町行き下り103混合列車が崩壊した橋梁にさしかかり、最後尾の客車1両を残して荒川に転落した[2]

事故直後、転落を免れた最後尾車両に乗っていた乗客のひとりが、付近の踏切監視小屋に駆け込んで事故の一報を伝えた[3]。連絡を受けた玉川口駅長や同駅の除雪人夫が現地に駆けつけて救助活動を始めたが、その直後、貨車の硫黄合剤と思われる積荷が3度にわたり爆発し、貨車の上に折り重なっていた客車に延焼して被害を拡大させた。収容された遺体は男女の性別すら判別できない者もあった[4]

客車には130人が乗っていたが、この事故で15人が死亡、30人が負傷した[3]。雪崩対策が不十分であった可能性が指摘されている[5]。 

雪崩が発生したタイミングは諸説あり、後部2 - 3両目付近がトンネルから出たタイミングで雪崩が襲ったため、最後部の車両が反動によってトンネル内で逆立ち状態になり、連結器が破断して転落せずに済んだとする見解もある[6]

事故後、現場には殉難碑が建てられ、JR東日本のOBら関係者が整備を行っている[1]

脚注

  1. ^ a b JR米坂線 全線復旧に向けて” (pdf). 広報おぐに 令和6年8月号. 小国町. p. 6 (2024年8月1日). 2024年12月8日閲覧。
  2. ^ 丸山久一 1977, pp. 150–156.
  3. ^ a b 米坂線雪崩直撃事故(1940年3月5日)”. Yahoo!天気・災害. Yahoo! Japan. 2021年3月7日閲覧。
  4. ^ 「救援現場に雪崩続く」『東京日日新聞』(昭和15年3月7日夕刊)『昭和ニュース事典第7巻 昭和14年-昭和16年』本編p758 昭和ニュース事典編纂委員会 毎日コミュニケーションズ刊 1994年
  5. ^ 佐々木 & 網谷 1993, pp. 209–227.
  6. ^ 「事故は不可抗力」『山形新聞』(昭和15年3月8日夕刊)『昭和ニュース事典第7巻 昭和14年-昭和16年』本編p758 昭和ニュース事典編纂委員会 毎日コミュニケーションズ刊 1994年

参考文献


米坂線雪崩直撃事故

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 22:45 UTC 版)

日本の鉄道事故 (1949年以前)」の記事における「米坂線雪崩直撃事故」の解説

1940年昭和15年3月5日 8時45分 米坂線玉川口駅小国駅 - 越後金丸駅間、1995年廃止)の小国駅側にある荒川橋梁雪崩直撃受けて崩壊した。その直後米沢駅発坂町駅行き下り103混合列車蒸気機関車48639(8620形牽引客車3両、貨車2両)がさしかかり最後尾客車1両以外は崩壊した橋梁から下を流れ荒川転落した乗客職員鉄道郵便職員も含む)11名が死亡負傷者30名(慰霊碑記録)を出した雪崩対策不充分であった可能性指摘されている。 詳細は「米坂線雪崩直撃事故」を参照

※この「米坂線雪崩直撃事故」の解説は、「日本の鉄道事故 (1949年以前)」の解説の一部です。
「米坂線雪崩直撃事故」を含む「日本の鉄道事故 (1949年以前)」の記事については、「日本の鉄道事故 (1949年以前)」の概要を参照ください。

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