管理者への立候補
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/21 22:27 UTC 版)
「管理者 (ウィキペディア)」の記事における「管理者への立候補」の解説
2001年10月、ウィキペディア最初期の管理者はジミー・ウェールズ自身によって任命された。その後2003年までは、メーリングリストで管理者権限を申請して、承認されるような形だった。初期の頃の申請はとても簡単なもので、明確な反対理由がなかったり、他の利用者から推薦を受けたりしていれば1週間も満たずに権限付与は承認されていた。その後は、ウィキペディア上で申請・承認のシステムが行われるようになる。管理者への立候補および選考という過程を経たうえで、特別な権限が付与される。管理者への立候補は通常「当該ウィキで広範な作業を行った」後でなければ考慮されない。登録済の利用者であれば誰でも立候補することができるし、別の利用者を推薦することもできる。 ただし、管理者権限の申請は初期に比べると現在では極めて厳格になっている。英語版ウィキペディアの管理者だったアンドリュー・リーによれば、この選考過程は「誰かを最高裁判所に呼び出すことに似ている」。彼はまた、ウィキペディアの黎明期と異なり「現時点では〔管理者の選考は〕まるでしごきの儀式」であるとも述べている。当時はそれと対照的に「能なしでないということがわかれば」誰でも推薦されて管理者になったからである。 「 しかし、この選考は時代を経るごとに張り詰めたものになっている。いまでは管理者に立候補することは、著作権法についての理解を問われることも伴うようになっている。特筆性についてのエッセイを書き、架空の状況で自分がどのように行動するかを説明しなければならない。そしてはるか昔まで自分の編集履歴を掘り返した他の利用者から、自分が関わった議論のうち愛想の悪かったものを探し出され、それについて厳しい尋問を受けるのだ。 」 —Robinson Meyer(より) 管理者の選考においてはどの編集者でも投票できるが、その結果は多数決で決まるわけではない。候補者がよき管理者になるだろうとの合意が形成されたかどうかを、ビューロクラットというやはり「依頼と選考」の過程を経てコミュニティに信任された利用者が判断する。このような仕組みになったのは、管理者への立候補への注目が高まりつづけたことによる結果だともされ、ストビリアらによれば、「2005年半ばより前は「管理者への立候補」(Requests for adminship, RfA)はあまり注目されなかった。しかしそれ以降、お互いに票を入れ合うRfAマニアたちが列をなしてかけつけることは珍しいことではなくなった」と指摘している。
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