第3楽章 Allegro non troppo-Allegro molto
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/16 19:13 UTC 版)
「ピアノ協奏曲 (クララ・シューマン)」の記事における「第3楽章 Allegro non troppo-Allegro molto」の解説
イ短調。4分の3拍子。ピアノの静かな和音の上でティンパニのロールが響き、トランペットがファンファーレを吹き、オーケストラが響き渡るとピアノがシンコペーションを多用した力強い主題を奏し始める。ピアノが一通り歌うと、オーケストラがこれに応える。そして、全合奏で間奏を奏し、ピアノが6連符の下降形を伴う悩ましげな旋律を出す。これは調性が変化していないが便宜上第2主題として扱う。この旋律がやや明るさを帯びてたっぷりと歌い上げられると管楽器のファンファーレとなり、イ長調で最初の主題をピアノが出す。ひたすら細かく動き回る部分となり、やがてオーケストラが全合奏で最初の主題を奏し始める。低音楽器が強調されたオーケストレーションで堂々と主題が響き、イ短調に還ると、ピアノに第2主題がやや寂しげに現れる。そして、再びファンファーレとなり、再現部に入る。イ短調で最初の主題が奏され、無窮動的な分厚い音形の連鎖となり、そして第2主題が静かに歌われる。木管楽器との美しい対話。しかし突如ピアノと弦楽がリズミカルに下降し、テンポをAllegro moltoと速めて4分の2拍子のコーダとなる。ピアノが激しく響き、オーケストラと一体になって鳴り渡り、イ短調主和音を叩き付けて終結する。
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