競技会のながれ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/07 19:54 UTC 版)
「フィギュアスケート競技会」の記事における「競技会のながれ」の解説
フィギュアスケートの競技会はおおむね以下のながれにしたがって進行する。 1. 公式練習 各種目の前に、実際の競技で使うリンクを使った公式練習がある。出場者の多い競技会では、選手のグループ分けがなされる。初めにウォームアップの時間をとった後、それぞれの選手が使用する音楽が順番にかけられる。すべての選手がリンク上に残って練習を続けるが、自分の使用する音楽がかかっている選手の練習が優先される。 2. 開会式 3. ショートプログラム(男子・女子・ペア)/ショートダンス(アイスダンスのみ) 4. フリースケーティング(男子・女子・ペア)/フリーダンス(アイスダンスのみ) 最初の種目(ショートプログラムまたはコンパルソリーダンス)の滑走順は、伝統的にくじ引きで決めることになっている。しかし現在では、予選会で下位だった選手から順番に滑ることにしている競技会や、ISU世界ランキングを利用して滑走順を決めている競技会もある。滑走順をもとに、選手たちは数人(組)ごとのウォームアップ・グループに区切られる。 演技直前に用意された数分間のウォームアップを済ませると、それぞれの選手の演技が始まる。演技後ただちにジャッジによる採点が行なわれる。演技を終えた選手はキス・アンド・クライに移り、コーチや関係者とともに得点が発表されるのを待つ。その間に、スウィーパーと呼ばれるボランティア(たいていの場合子どもたち)が、リンクに投げ入れられた花やプレゼントを拾い集める。通常、2つのグループが滑走を終えるごとに、製氷作業のための休憩が挟まれる。 1つの種目を終えると、暫定順位をもとに次の種目のウォームアップ・グループが決められる。その後、グループ内での滑走順がくじ引きで決められる。競技会によっては、暫定順位が低い選手から順番に滑ることに決めている場合もある。 現在、すべての国際大会と多くの国内選手権は、ISUジャッジングシステムに基づいて採点を行っている。ジャッジはリンクサイドの、リンクと同じ高さの席に並んで座る。イベントレフェリーはジャッジ席の並びのほぼ中央に座り、競技会の運営に責任を持ち、場内アナウンスや音楽をかけるブースに指示を出したり、ウォームアップの開始・終了を管理したり、その他の様々な問題に対応する。技術審判員はジャッジ席の右後方、一段高くなった場所に位置することが多い。 5. 表彰式 国際大会などの大きな大会では表彰式が氷上で行なわれることが多い。この場合、1位から3位までの選手が名前を呼ばれ、スケート靴を履いたままリンク内に設置された表彰台に上がる。通常レフェリーがメダルを授与する。国際大会では優勝者の国歌の演奏と1位から3位の選手の国旗の掲揚が行なわれる。 6. エキシビション 競技会で上位の成績をおさめた選手や、主催者の推薦を受けた選手(競技会のホスト国の選手等)は、エキシビションに出演することができる。エキシビションでは採点は行われない。競技時のような要素の制約がないため、椅子や傘などの小道具を用いる、演技中に衣装を着替える、スポットライトや色つきの照明を利用するなど、演出を凝らした演技が見られる。また、競技での点取りにとらわれずに独特のスピンやステップを行う、競技では採点対象要素とみなされない種類のジャンプであるウォーレイやワンフットアクセルなどを織り交ぜる、競技では禁止されているバックフリップ(縦回転で宙返りのように行うジャンプ)を見せる選手もいる。
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