種間交流
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/29 09:23 UTC 版)
観察記録に乏しい種類以外、ヒゲクジラ達は別種同士でも平和的な交流をすることが知られている。 全てのセミクジラ科の鯨たちは特にザトウクジラと行動を共にすることが知られている。同属のミナミセミクジラにおいてモザンビークやブラジルの沿岸で交尾行動またはその練習と思わしき行動が観察された例がある。また、イワシクジラやミンククジラ、ウバザメ等とは餌の競合関係にあるが観察上では問題なく共存している。その他の大型種との交流も記録されている。 共に極めて沿岸性であるコククジラとの関係が如何なるものかは不明である(セミクジラが北太平洋ではごく稀にしか確認されず、北大西洋ではコククジラが絶滅しており、南半球では2013年に史上初めてコククジラが観測されたが、現地のミナミセミクジラとの接触は確認されていない)。これらの種間交流は複数確認されており、興味深い事例として1998年にカリフォルニア沖で複数のコククジラがセミクジラに対する攻撃行動を取り、過去から現在に至るまでヒゲクジラ間で観察された唯一の攻撃行動例とされている。2012年には、サハリン沿岸で同じく絶滅危惧のニシコククジラの群れに混じる1頭が観測されたが、この時は穏やかなコミュニケーション行動が確認されている。 ホッキョククジラとの種間交流については生存への脅威と課題(下記)を参照。
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