禁止物質・禁止方法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/24 03:12 UTC 版)
禁止物質及び禁止方法は、世界ドーピング防止規程に基づき、WADAが1年に1度以上改定して公表することになっている「禁止表」と呼ばれる一覧表に列挙されている。現在、禁止表は基本的に毎年10月に公表され、3か月後の翌年1月1日から有効となっている。 市販の医薬品やサプリメントでも禁止物質が多数含まれているため、服用する際には成分表をよく確認するか、JADAと薬剤師会が認定するドーピング防止規程に関する専門知識を持った薬剤師であるスポーツファーマシストに相談するなど、十分に注意する必要がある。代表的な例としては鼻炎薬のエフェドリン、胃腸薬のストリキニーネ、漢方薬の麻黄、のど飴の南天(ヒゲナミン(英語版))、育毛剤のテストステロンなどがある(茶やコーヒーなどに含まれているカフェインは2004年に禁止物質から除外され、監視プログラムに移行している。)。 禁止物質を含まない成分で作られたサプリメントの中には、JADAが「JADA認定商品」として認定して、そのサプリメントの安全性を保障しているものがある。ただし、成分表に禁止物質に関する記載がなく、WADA/JADA等の機関の認定を受けた製品であっても、何らかの理由で製造過程において禁止物質が混入し当該製品が汚染され、それを競技者が服用したことによって検査で禁止物質が検出された場合には「結果責任として、競技者に過誤又は過失があったとみなす」とされている。このような状況では「認定機関による検査実施時と同一ロットで製造された製品以外は一切服用できなくなる」として、ドーピング問題を扱う弁護士から「あまりにも厳しすぎる」という意見も出ている。
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