祭りと市民気質
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/12 05:14 UTC 版)
新居浜市出身者は、「盆・正月は帰らなくとも、祭りには休みを取ってでも帰省してくる」といわれるとおり、新居浜太鼓祭りに対する思い入れは強く、事実何よりも祭りを優先する人は少なくない。そのため祭りが行われる10月から始まるカレンダーが毎年作成されている。かき手たる男性のみならず、女性も着飾るなど、一種のハレの場となる。 歴史的経緯から、自治会間の対抗意識が強く、太鼓台の巨大・豪華さは常に競い合っている。近年は、中古の太鼓台を購入し、新たに太鼓台を持つ自治会となるケースが増えている。また、子供太鼓台を所有する自治会も多い。 しかしながら、太鼓台を新調するためには数億円もの費用がかかるうえ、その運行や維持管理にも多額の費用がかかる。それらの費用は、太鼓台運行時に企業や個人から供される「御花」(寄付)や、地区外からかき夫となることを希望する者より徴収する参加費などでも賄われるものの、主には、太鼓台を持つ地区の住民や企業への、寄付依頼や自治会費上乗せ、地区一斉清掃などの各種行事に参加しない自治会員に課せられる「立て入れ金」などで住民に相当の負担を強いているのが現状である。 祭り好きな市民気質から、寄付などを断れないという人も多い一方、祭りに関心のない市民を中心にこれらの費用負担を嫌って太鼓台のない地区へ転居する世帯、自治会への加入を拒否する世帯も少なくなく、新居浜市外(主に西条市のニュータウン)へ転出する世帯まであるといわれるが、明確な調査などは行われておらず、実態は明らかになっていない。 また、かき夫の高齢化が進んでおり、人材不足に悩む太鼓台も少なくない。
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