神話の剣
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/11 21:29 UTC 版)
T・F・オラヒリー(英語版)の説によれば、古代神話の神の武器の名残であるのが、中世の数々の英雄譚の不思議な力の武器であり、民話のなかの「光の剣」であるという。オラヒリー説で類例とされるなかには、例えば輝く剣クルージーンが挙げられる。 オラヒリーの体系的な説明では、原始のケルトの太陽神は雷神を兼ねており、その武器は燃えて輝く雷霆の武器であるが、人間の武器として説明する場合、槍なり剣なり(あるいは矢、石つぶて、鉄槌など)色々な武器とされ得る。アイルランドの神話物語群ではルーがバロールを倒したときこの神秘の投擲武器を使用したが、民話版ではルーは鍛冶師の槍なり赤熱した鉄棒なりでバラルの眼を穿つ。英雄クーフーリンの槍ガエ・ボルグも、言語的な検証から「雷神ブルガの槍」のような意味が想起される。しかし、時代の風潮というか、中世の物語でも、英雄は輝く剣(クルージーン塔)も持っていると創作されるようになり、民話の中で記憶をとどめたのは槍でなく光の剣のほうであった。
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