神話の中のトロイゼーン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/07/10 03:17 UTC 版)
「トロイゼーン」の記事における「神話の中のトロイゼーン」の解説
ギリシア神話によると、この町の名はエーリス王ペロプスの息子の一人・トロイゼーンに由来する。ピッテウスとトロイゼーンの兄弟はこの地を訪れ、もともとこの地にいたアエティオスとともに王となった。しかし、兄弟の権力はアエティオスを圧し、トロイゼーンが没するとピッテウスは3つの都市を併合して、町の名をトロイゼーンとした。 ピッテウスの娘アイトラー(アイトレとも)は、アテナイ王アイゲウスとの間に(海神ポセイドーンの子ともされる)英雄テーセウスを身ごもった。アイゲウスはアテナイに戻る前、巨岩の下に自分のサンダルと剣を残し、テーセウスが岩を動かせることができたら、サンダルと剣を持って父のいるアテナイに来るよう言い残した。テーセウスは青年になった時、その岩を見事に動かすことができた。 さらにトロイゼーンは、エウリピデスの悲劇『ヒッポリュトス』の舞台でもある。テーセウスの子ヒッポリュトスに、継母パイドラー(パイドラ)が禁断の恋をしてしまうという話である。ヒッポリュトスは町を離れるが、海から出てきた雄牛に馬車を攻撃され、死んでしまう。同じテーマでセネカは『パエドラ』を、ジャン・ラシーヌは『フェードル』を書いているが、どちらも舞台はトロイゼーンである。 トロイゼーンには、天馬ペーガソスが地上に降り立ったときにできたとされる泉がある。
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