神秘の子羊と礼拝者たち
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/29 21:05 UTC 版)
「ヘントの祭壇画」の記事における「神秘の子羊と礼拝者たち」の解説
134.3 cm x 237.5 cm の中央パネルには、緑に覆われた牧草地の中央に祭壇に捧げられた生贄の子羊が配され、前景には生命の泉たる噴水が描かれている。 子羊と噴水の周りにはそれぞれ特徴的な五つの集団があり、画面最上部には聖霊の化身である光を放つハトが描かれている。牧草地は樹木や茂みに囲まれ、遠景にはエルサレムの尖塔が見える。ダネンズは「中世後期の美術品のなかでも、最高の色使いで豊かな風景が描写された最上の作品」としている。1495年にルネサンス人文主義者ヒエロニムス・ミュンツァー (en:Hieronymus Münzer) は、『ヘントの祭壇画』には八福の教えが表現されているとし、「途方もない想像力と能力にあふれた作品で、単なる絵画ではなく絵画全ての芸術性が詰め込まれている」と評価している。ダネンズは『ヘントの祭壇画』とともに祭壇に飾られていた、現存しない額面画に別の集団が描かれていたと考えている。図像学の観点からすると、諸聖人の日の典礼時に公開するのに相応しい人物たちの集団が描かれた絵画が存在していたはずだとしている。
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