社会学主義の提唱者とは? わかりやすく解説

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社会学主義の提唱者

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/16 05:17 UTC 版)

エミール・デュルケーム」の記事における「社会学主義の提唱者」の解説

デュルケーム当時としては斬新な独自の視点から社会現象分析し経験科学としての社会学立場(社会学主義)を鮮明に打ち出した人物である。実証主義科学としてオーギュスト・コントによって創始され社会学が、未だに学問として確立されていない状況見たデュルケームは、他の学問にはない独自の対象を扱う独立した科学としての地位を築くために尽力した。 彼は『社会分業論』において、社会学を「道徳科学」と位置づけ、諸個人統合促す社会的要因としての道徳(規範)の役割解明することであると考えた。そしてその後、『社会学的方法規準』において、社会学分析対象は「社会的事実」であることを明示し同時代心理学的社会学立場とっていガブリエル・タルド強く批判したデュルケーム社会学独自の対象とした「社会的事実」とは、個人の外にあって個人行動考え方拘束する集団あるいは全体社会共有された行動・思考様式のことであり、「集合表象」(直訳だと集合意識)とも呼ばれている。つまり人間行動思考は、個人超越した集団社会しきたり慣習などによって支配されるということである(たとえば、初対面の人に挨拶をすること、うそをつくのは悪いことだと考えることなどは、社会における一般的な行動思考パターンとして個人意識中に定着したのである)。 彼は、個人意識社会動かしているのではなく個人意識を源としながら、それとはまった独立した社会意識が諸個人束縛し続けているのだと主張し個人意識を扱う心理学的な視点から社会現象分析することはできないとして、タルド心理学的社会学立場批判した彼の理論20世紀初頭に活躍した多く社会学者民族学者人類学者などに多大な影響与えたまた、フランスにおいて初め社会学機関紙として、L'ANNÉE SOCIOLOGIQUE(社会学年報1898年発刊)を創刊し、この機関紙執筆者協力者たちによってデュルケーム学派という研究グループ形成された。この学派は、彼の死後マルセル・モース中心となり、フランスにおける有力な社会学派へと成長する至っている。

※この「社会学主義の提唱者」の解説は、「エミール・デュルケーム」の解説の一部です。
「社会学主義の提唱者」を含む「エミール・デュルケーム」の記事については、「エミール・デュルケーム」の概要を参照ください。

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