社会学上の議論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 00:20 UTC 版)
児童中心主義を唱えたスウェーデンの教育学者エレン・ケイに影響を受けた戦前世代のフェミニストの代表格である平塚らいてう、山田わからは母性を重視し、国家による保護を主張。これに対し与謝野晶子は反発、母性保護論争が起こる。 1979年に採択され日本も1985年に批准した女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約は、「母性の保護」は差別とみなされず、かつ妊娠又は母性休暇を理由とする解雇を制裁を科して禁止することを明記している。 母性には、字義どおりの意味のほかに、社会の中での女性の位置づけ(ジェンダー)や役割(ジェンダーロール)と密接に関連して、多岐にわたる文化的側面が付随する。例えば、三歳児神話などが根強く信じられており、働く女性に影響を与えている。子連れ出勤の是非が争われたアグネス論争がある。 なお、アメリカやヨーロッパにおける母性観と、日本・その他の国における母性観の文化的・歴史的な差異もあるので、一概に「母性」をひとくくりにして議論するのは極端な結果を招く恐れがあり、医学的・客観的な事実に基づいた議論を進めるために、医学と連携した研究の必要性が高まっているとしている。
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