硫黄酸化物(SOx)
おもに燃料中の硫黄分がシリンダー中で酸化され、硫黄酸化物として排気系から放出されたもの。硫黄には多くの原子価があり、硫黄原子1個と酸素原子2個が結合したSO2、酸素3個と結合したSO3という化合物があるため、SOxと呼ばれている。SO2はとくに亜硫酸ガスと呼ばれる強い刺激臭を有する無色の気体で、20ppmでのどや自の粘膜を刺激し、100ppmでは肺の機能に障害を与える大気汚染物質として古くから知られている。SO2が酸化するとSO3になる。さらにSO3が水に溶けると硫酸となり、酸性雨の原因となる。この排出は燃料に硫黄分が含まれているかぎり避けることはできないため、焼却炉では脱硫装置を付けてカルシウムと反応させ、石膏に変換する。自動車からは燃料中に含まれる硫黄の量に応じて硫黄酸化物が発生するので、燃料中に含まれる硫黄分に対する法規制が導入されている。また燃料中の硫黄分は触媒装置の機能を劣化させるため、とくに今後のディーゼル車の排出ガス対策強化に向けて、ディーゼル燃料のさらなる低硫黄化が要求されている。
参照 サルフェート硫黄酸化物と同じ種類の言葉
酸化物に関連する言葉 | 窒素酸化物(ちっそさんかぶつ) 酸性酸化物(さんせいさんかぶつ) 硫黄酸化物(いおうさんかぶつ) 超酸化物 両性酸化物(りょうせいさんかぶつ) |
エス・オー・エックスに関連する言葉 | SOx ソックス(そっくす) 硫黄酸化物(いおうさんかぶつ) |
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