知覚の理論(Theory of perception)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/25 14:31 UTC 版)
「フランツ・ブレンターノ」の記事における「知覚の理論(Theory of perception)」の解説
彼はまた、"Wahrnehmung ist Falschnehmung"(「知覚は誤解である」)、つまり知覚が誤っていると主張することでもよく知られる。実際、彼は、外的な感覚的知覚は、知覚された世界の現実の存在性について何も教えてくれず、それが単に幻想である可能性があると主張した。しかしながら、我々は我々の内的知覚は絶対的に確信することができる。私がある音色を聞いたとき、私は現実世界においてその音色が存在したということを完璧に確信するということはできないが、私がそれを聞いたということは絶対的に確信している。私が音色を聞いたという事実に関するこの自覚は内的知覚(internal perception)と呼ばれる。外的知覚、感覚的知覚は、知覚された世界についての仮説を生み出すだけであり、真実を生み出すことはできない。すなわち、彼と多くの彼の学生(特に、カール・シュトゥンプとエドムント・フッサール)は、自然科学は仮説を生み出すだけで、決して数学や純論理学的な普遍的、絶対的な真理を生み出すことはできないと感じた。 しかしながら、「経験的立場からの心理学」(Psychologie vom Empirischen Standpunkte)の再版において、ブレンターノは以前のこの見解を撤回した。彼はその仕事の中で以前の議論をやり直すことなしに理論づけようとしたが、彼は完全に失敗したと言われる。新しい観点では我々が音を聞く時、我々は外部世界から何かを聞いているのであって、内的知覚の物的現象があるわけではない
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