目録作成の規則
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/05 03:36 UTC 版)
目録作成は一般に複数の人間がチームを結成したり、時間を置いて定期的に行うため、一貫性を保持するための規則が必要である。利用者が目録から特定の項目を探すことができ、項目内のデータを一意に解釈できなければならない。目録作成規則には以下のような要素がある。 書誌情報のうち、どのような情報を目録の項目に含めるか 目録カードなどにそれら情報をどのように記述するか 項目をソートする方式 蔵書が多ければ多いほど、規則の詳細化が必要になる。利用者は1つの書籍を探すのに、数百や数十の項目を見比べるといったことはできないし、しないものである。 現在、目録作成規則は国際標準書誌記述 (ISBD) に基づいているか、それに準ずる規則を採用していることが多い。ISBDは 国際図書館連盟 (IFLA) が図書館の所蔵する各種資料に対応できるよう策定したものである。この規則では項目に次のような内容を含める。タイトルと責任表示(著者または編集者)、版表示、資料の形態(例えば、地図ならその縮尺)、出版関連情報(出版者、出版年など)、物理的詳細(例えばページ数)、シリーズ、注記、識別子(ISBN)である。英米でよく採用されている目録作成規則は『英米目録規則 第2版』(AACR2) である。ドイツ語圏では Regeln für die alphabetische Katalogisierung (RAK)、日本語圏では『日本目録規則』(NCR) がある。AACR2は多くの言語に翻訳され、世界中で採用されている。AACR2は「記述目録法」に関する規則であり、「主題目録法」(分類目録)は扱わない。 外国語の書籍などは、目録上はその国の文字で翻字されていることがある。
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