発明までの流れ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/01 20:10 UTC 版)
歴史上の最初の記録は、13世紀クビライ・カーン時代のモンゴル軍について書かれたマルコ・ポーロの著作の中にあるものとされ、それによるとモンゴル騎兵(タタール)は日干しした上澄みミルクを軍用食として携行しており、摂食時は水を加えて糊のようだったと描写されている。乳製品を食生活の基本とする遊牧民族の間では古くから馬乳ないし山羊乳の乾燥粉末が用いられていたようである。このタタールと歴史的に関係が深かったロシアで現在に通じる粉ミルクは誕生する事になった。 近代的な粉ミルクの製造過程は1802年にロシア人医師のO.クリフスキーによって発明され、最初の商業化生産は1832年にロシア人化学者のM.ドゥリコフによって確立された。1855年にアメリカのT.S.グリムワードが粉ミルク製造の特許を取得したが、それを遡る1837年以降にはイギリスのW.ニュートンが真空乾燥技術の特許を保有していた。粉ミルクは19世紀に発明された。粉ミルクが出来るまで、母乳の飲めない状況に置かれた乳児が生き延びる事は困難だった。
※この「発明までの流れ」の解説は、「粉ミルク」の解説の一部です。
「発明までの流れ」を含む「粉ミルク」の記事については、「粉ミルク」の概要を参照ください。
- 発明までの流れのページへのリンク