番組編成と実際の放送
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 15:19 UTC 版)
日本では、放送局によって、特別な番組編成を反映しない1週間分の番組表=「基本番組表」を公表する例が多い。基本番組表には、番組の名前、開始・終了時刻のほか、番組のレギュラースポンサーの名前、レギュラー出演者などの情報が記載される。放送分によって異なる情報(ゲスト出演者など)は基本番組表には記載されない。特別番組や番組内容の変更などがあれば、基本番組表に記載された予定は当然変更される。 放送業務の日付管理は番組表に基づく。ほとんどの局では、0時00分を番組表上の日付境界とせず、多くは翌日5時00分を日付の境界とし、そこから翌日の放送としている。この「日替わり時刻」を境に主調整室で翌日の送出プログラムに切り替える「日替わり処理」を行う。このため、番組表では「0時00分 - 5時00分」ではなく「24時00分 - 29時00分」の時刻表記が使われることがある。 テレビ放送黎明期までは、技術的な制約で生放送主体だった事情から、番組表通りに番組が開始・終了することがまれで、遅れて始まり、遅く終わることがしばしばだった。プロ野球中継などの延長放送は、このかつての傾向の名残りである。放送番組審議会の設置が義務付けられるようになった1959年以降、各局では、テレビ番組の定時化を励行する風潮が強まり、NHKでは、毎時00分に放送されるニュースの時間を決して動かさずに、ラストシーンまで進まなかった前番組のドラマをそのまま打ち切るなどの「荒療治」に取り組んでいた。この路線をやや柔軟化させたのがNHK編成部長の坂本朝一で、日付は定かでないが、1959年か1960年ごろの巨人・阪神戦中継で、22時00分に放送すべきニュースを開始せずに、野球中継の延長を断行した(本来、NHKにおいて番組表の変更は、NHK会長の決裁を仰ぐ必要があったが、プロ野球中継の枠は基本番組表の編成に含まれていたため、編成部長の独断でできた)。
※この「番組編成と実際の放送」の解説は、「番組表」の解説の一部です。
「番組編成と実際の放送」を含む「番組表」の記事については、「番組表」の概要を参照ください。
- 番組編成と実際の放送のページへのリンク