生活の型による類型
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 00:55 UTC 版)
プランクトンとは、水生生物を生活型で分けた場合の、浮遊生物に対する名前である。これに対し、水流に逆らって遊泳できる生物をネクトン (nekton) 、あるいは遊泳生物、水底で生活する生物をベントス (benthos) 、あるいは底生生物と呼ぶ。また、水面の直上または直下に生活するものをニューストン (neuston) という。 ただし、これらの分類はあくまで便宜的なもので、実際の生物に完全に適用できるものではない。例えば甲殻類のオキアミ類の遊泳力はプランクトンとネクトンの中間程度であり、マイクロネクトンと呼ばれる。また一部のカイアシ類やアミなど、日中は海底直上にとどまり,夜間は水中に泳ぎ出す(日周鉛直運動)という半プランクトン半ベントス的な生活をするものある。ネクトベントス、プランクトベントスなどの中間概念としてのカテゴリー分けも使われている。 また、これらの区分は、生物種の生活史全体を通じて不変のものではない。例えば、エビ•カニ•ヒトデ•カイメン•イソギンチャクなどの多くは幼生期にプランクトン生活を送るが、成長と共に水底で生活するベントスになり、魚類の多くも卵から孵化した後の幼生期はプランクトンであるが、成長と共に遊泳能力が発達しネクトンとなる。このようなものは、幼生プランクトンとも呼ばれる。 後述のように、プランクトンは採集の方法が古くから確立されており、遊泳生物や底生生物より徹底した採集がたやすい。そのためもあり、幼生がプランクトンとして成体より先に発見された例や、幼生であると考えられているものの、成体が判明していない例もある。
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