環境ホルモン以外の内分泌攪乱物質
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/03 15:10 UTC 版)
「内分泌攪乱物質」の記事における「環境ホルモン以外の内分泌攪乱物質」の解説
環境ホルモンの定義には当てはまらないが、次のように内分泌に影響すると考えられる(または可能性がある)物質がある。多く二次性徴期にその影響が明らかとなったため、発見に時間がかかり、被害が広まる要因となった。 医薬品 1960年代に合成女性ホルモン剤(流産防止効果があるとされたが、実際にはなかったらしい)として使われたジエチルスチルベストロールが女児に膣がんなどの影響を与えた例がある。 天然物 植物中には女性ホルモン(エストロゲン)類似の作用を及ぼしうる物質が含まれ植物エストロゲンと総称される。これらは摂取量が合成物質よりもはるかに多いと考えられる点で無視できない。オーストラリアでヒツジの不妊が目立つことから研究され、クローバーに含まれる物質として明らかにされたのが最初であるが、ヒトの食物にもダイズに含まれるダイゼイン、ゲニステインをはじめとしていろいろなものがあり、イソフラボンと称される。東アジアでは日常的なダイズの摂取は古くから一般的であり、東洋人で乳癌発生率が低い原因はダイズ摂取ではないか(良い影響)とする疫学的研究もあるが、これらの物質の胎児に対する悪影響の有無なども詳しく検討されるべき課題である。
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