球技におけるボールの規制
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/12 05:25 UTC 版)
「ボールの跳ね返り運動」の記事における「球技におけるボールの規制」の解説
球技の国際競技連盟や各国の国内競技連盟は、さまざまな方法でボールの弾み具合を規制している。 AFL:オーストラリアン・フットボールで用いられるボールは、そのゲージ圧を62 kPaから76 kPaの範囲に収まるよう規定されている。 FIBA:バスケットボールをボールの下部を基準として高さ1800 mmから床に向けて落下させる。バウンド後の最高高度がボールの上部を基準として1200 mmから1400 mmの範囲に収まるように、ゲージ圧が調整される。これは、反発係数が0.727〜0.806であることと対応する。 FIFA:サッカーボールのゲージ圧は、海抜0 mにおいて0.6 atmから1.1 atm(61から111 kPa )の範囲に収まるように調整される。 FIVB:バレーボールのゲージ圧は、通常のバレーボールにおいては0.30 kgF/cm2から0.325 kgF/cm2(29.4〜31.9 kPa)の範囲に収まるように調整され、ビーチバレーにおいては0.175 kgF/cm2から0.225 kgF/cm2 (17.2〜22.1 kPa)の範囲に収まるように調整される。 ITF:「質量の大きい滑らかで剛性のある水平なブロック」にテニスボールを落とした時の、跳ね返る高さを規制している。 ITTF:卓球のボールについて、30 cmの高さから卓球台に落下させたときに、約23 cmの高さまで跳ね返るように、卓球台の表面を調整することが要求されている。これは、卓球台とボールの間の反発係数が約0.876であることと、ほぼ等しい。 NBA:バスケットボールのゲージ圧は、7.5 psiから8.5 psiの範囲に収まるように調整される(51.7〜58.6 kPa)。 NFL:アメリカンフットボールに使われるボールのゲージ圧は、12.5 psiから13.5 psiの範囲に収まるよう調整される(86〜93 kPa)。 R&A / USGA:ゴルフボールの反発係数そのものに対して制限が課されている。ゴルフクラブに対して0.83を超える反発係数になるようなボールは許可されない。 アメリカンフットボールにおけるデフレートゲート問題(英語版)では、ボールの空気圧が大きな論点になった。なお、一部の球技では、ボールの跳ね返り特性を直接調整するのではなく、代わりにボールの製法を指定することもある。アメリカの野球では、1900年ごろから打者不利の状況が長らく続いていた(デッドボール時代)が、コルクを芯に用いたボールが導入されたことやスピットボールが禁止されたことをきっかけに、ライブボール時代と呼ばれる打者に有利な時代を迎えることとなった。
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