現場での措置
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 08:34 UTC 版)
環境改善(冷却)と安静 重要な事は身体を冷やすことである。直射日光が当たる場所で不調を訴えた場合は速やかに近場の空調がある部屋や自動車内、日陰・木陰に移動させて衣服をゆるめ、安静にさせる。太い血管のある首、両脇、足の付け根の冷却が効果的。また、体表面に水を付け気化熱を利用し体温を下げる方法もある。 水分と塩分の補給 意識が明瞭ならば、0.5-0.9%程度の食塩水、経口補水液、スポーツドリンク などで水分を補給する。0.9%程度の食塩水は血液の塩分濃度を薄めず急速補充しても体に対するダメージが少ない。ただし、発汗水量に対しては塩分過剰となるため発汗に対する平常時予防的投与としては0.1-0.2%の塩水が望ましい。スポーツドリンクでは糖分が多く、電解質が不足することが多い。また意識混濁の場合は口に入れたものが気管・肺に入るおそれがあるので中止する。更に、糖分の多いスポーツドリンク風清涼飲料水を大量に飲んだ場合は、ペットボトル症候群を発症する危険性がある。 痙攣、意識不明や混濁症状を呈する場合は速やかに救急車を呼ぶ。意識のある場合は上記の応急処置を行うが、水分の自力補給が行えない場合は、医療機関での診察が必要である。 水分の自力補給が行えても、手足の痺れ、吐き気、疲労感などの症状が解消しない場合は、医療機関での診察が推奨される。
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