現場での問題と対策
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 08:39 UTC 版)
「バイオクロッギング」の記事における「現場での問題と対策」の解説
バイオクロッギングは、地下水涵養のためのため池や浸透トレンチ (percolation trench)のような湛水条件下での連続的な浸透で観察されている。浸透水が流入する土壌表層で微生物が増殖することによって進行するバイオクロッギングによる浸透速度の低下は、そのようなシステムの効率を低下させる。バイオクロッギングの影響を少なくするためには、あらかじめ浸透水の浮遊物質、栄養源、有機物を除去したり、定期的に水を抜いたり、目詰まりした層を取り除いたり、といったような対策が有効となる。そのような対策を施したとしても、土壌表層で微生物が増殖することで、バイオクロッギングが起きる可能性がある。 浄化槽の排水地 (septic drain field) でも、栄養が豊富な汚水が連続的に流れ込むため、バイオクロッギングが起きやすい。浄化槽を目詰まりさせる物質は、しばしばバイオマットと呼ばれる。水をろ過によって前処理するか、流入負荷量を低減することで、バイオクロッギングを遅らせることができる。緩速濾過でもバイオクロッギングが起きるため、上記の対策に加えて、定期的に砂層表面を削り取る作業をすること、あるいは砂の洗浄や水の逆流 (backwashing) によってバイオフィルムを除去して、砂の透水性を回復させることがある。 川のバイオクロッギングは、特に渇水が生じる乾燥地において地下水涵養に影響を与える。
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