特殊なブラウン管
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/01 04:40 UTC 版)
ある閾値以上の輝度で光らせた輝点は、以後、走査せずとも光り続けるような仕掛けになっているブラウン管があり、直視形蓄積管(en:Storage tube)という。次の記憶装置用のものと区別するためDirect-View Storage Tube(DVST)とも。en:Direct-view bistable storage tubeも参照。 蛍光面の帯電をダイナミックメモリに応用したものがあり、特に区別する場合はウィリアムス管という。1940から1950年代のコンピューターで採用例がある。これも蓄積管と呼ばれることがある。 低速度走査テレビジョンやレーダー、ベクタースキャンなど、リフレッシュ間隔が長い応用で使われる、残光が(比較して)長く残るタイプのブラウン管を長残光ブラウン管という。パソコンではベーシックマスターレベル3の専用ディスプレイなどの採用例がある。 たいていのブラウン管は、蛍光体の画像を見る面の反対側の面に陰極線を当てる構造になっているが、ポータブル薄型テレビ(ソニーのウォッチマン(en:Sony Watchman)など)やカメラ付きインターホンのモニタ用などで使われている、画像を見る側に陰極線を当てる構造のものもある。 薄型ブラウン管 真空管という構造的に、丸い、ないし丸みをおびた形状にどうしてもならざるをえないのだが、矩形の画像を表示する以上は、外形はより矩形に、表示面はより平坦に近いほうがよいわけで、そのように研究開発が進められていた。トリニトロンは表示面が円筒状になっており縦方向には平らであった。1996年に発売されたフラットトリニトロンに代表されるように、ブラウン管時代の末期には、特に高級モデル向けで、ほぼ完全に矩形で平坦な表示面が実現されていた。 完全平面の表示器を目指し、多数個のブラウン管を並べたような構造などが研究されたこともあり、たとえば松下電器(現パナソニック)の「フラットビジョン」 などがある。
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