特急列車の停車要望
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/02 15:59 UTC 版)
江別市および同市議会は2000年代後半から2010年代前半にかけて、野幌駅に特急列車を停車させるようJR北海道に要望していた。理由としては、江別市より人口の少ない市町村に特急停車駅がある点、道北方面への夜行列車廃止に伴い江別駅停車の特急列車が消滅し、市内から特急停車駅がなくなった点、「江別の顔づくり事業」によって利用客の増加が見込まれる点などを挙げていた。これに対し、当時JR北海道からは札幌周辺では特急列車よりも快速列車の充実を図る企業方針および、2面2線の野幌駅では待避が不可能といった構造的理由から、受け入れは困難との回答が示され、実現には至らなかった。しかし市は、駅周辺への経済効果の波及や市の魅力の向上などに必要として今後も要望を続けていく姿勢を示していた。 その後しばらく目立った動きはなかったが、江別市は2020年1月6日の年頭記者会見にて特急列車を野幌駅または江別駅に停車させるよう年内に再度要望する方針を明らかにした。なお要望の理由については以前と異なり、札幌中心部への移動の利便性向上を求める市民のニーズに加え、野幌駅においては「江別の顔づくり事業」により誘致したホテルリボーン野幌(全65室)の開業、江別駅においては駅から約2Kmの場所に複合書店「蔦屋書店」の出店といった駅周辺の環境変化を挙げている。 なお、JR北海道はかつて要望を受け入れない理由の一つとしていた快速列車の充実については、快速通過駅(森林公園駅や苗穂駅など)の利用客増加を受け、方針を転換し快速列車(いしかりライナー)を廃止し普通列車に振り替えている。一方で、江別市がかつて特急停車の必要性の理由としていた利用客の増加についても、ほぼ横ばいで達成できていない状況(2007年→2018年)にあり、2020年の再要望では先述のように別の理由を挙げ、その点については言及を避けている。
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