熱放射・空洞放射とは? わかりやすく解説

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熱放射・空洞放射

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/09 22:01 UTC 版)

量子統計力学」の記事における「熱放射・空洞放射」の解説

量子統計力学物理学世界初め登場したのは1900年今日ではプランクの法則として知られるマックス・プランクによる熱放射理論で、これは実に量子力学現在のような形式認識される以前のことであった (光電効果ハインリッヒ・ヘルツによって発見されたのが1887年アルベルト・アインシュタイン光量子仮説による説明1905年1924年ルイ・ド・ブロイによる物質波アイデア基づいてヴェルナー・ハイゼンベルクによる行列力学1925年発表エルヴィン・シュレーディンガーによる波動力学1926年発表された。同年シュレーディンガー波動力学行列力学等価理論であることを示している。また、ハイゼンベルクによる不確定性原理発見1927年の事である)。空洞中に閉じ込められて、空洞の壁と熱平衡になっている電磁場黒体放射)に古典統計力学適用すると、エネルギー等分配の法則により、各単色光成分平均としてはいずれも kBT なるエネルギーを持つことになる。ここで kBボルツマン定数、T は壁の熱力学的温度を表す。しかしこれでは空洞内の電磁波スペクトル分布がまったく実験合わないばかりか電磁場無限に自由度持っているため、空洞内のエネルギー熱容量無限大になってしまう。量子論では、振動数 ν の単色光成分量子化されてエネルギーhν をもつ光子としてふるまい光子ボース分布に従うので、この単色光成分エネルギー平均値は hν/(eβhν-1) となる。ここで、 β = (kBT)−1 は逆温度、また h はプランク定数である。これで分かるように、 hν ≫ kBT ⇔ βhν ≫ 1 を満たすような高い振動数電磁波は、古典統計力学記述から著しく外れる。

※この「熱放射・空洞放射」の解説は、「量子統計力学」の解説の一部です。
「熱放射・空洞放射」を含む「量子統計力学」の記事については、「量子統計力学」の概要を参照ください。

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